「皮膚科に通っているのにニキビ跡が治らない」「ポテンツァを何回受けてもクレーターが残っている」「他院で”このニキビ跡は治らない”と言われた」。当院には、こうした経験をされてから来院される方が少なくありません。
院長・世良自身も10代から20年近くニキビとニキビ跡に悩み、サブシジョン、CO2フラクショナル、ダーマペン、ピーリングなど多くの治療を転々とした経験があります。その経験と、多くのニキビ跡治療の症例から見えてきた「治らない理由」は、実はかなり共通しています。
この記事では、ニキビ跡が治らない代表的な5つの理由と、それぞれの見直し方を解説します。ニキビ跡は「正しい方向で、正しい順番で」治療すれば、改善を目指せるものです。
目次
- まず確認:そのニキビ跡は「色味」ですか、「凹み」ですか
- 理由1:クレーターのタイプに治療が合っていない
- 理由2:機器は同じでも「打ち方・出力・薬剤」が違う
- 理由3:治療の間隔が空きすぎている・回数が足りない
- 理由4:ホームケア・生活習慣が治療の足を引っ張っている
- 理由5:新しいニキビができ続けている
- 「治らないニキビ跡」はあるのか?院長の考え
- 当院のニキビ跡治療の進め方
まず確認:そのニキビ跡は「色味」ですか、「凹み」ですか

ニキビ跡と一言で言っても、赤み、茶色い色素沈着、そして凹み(クレーター)では、まったく別の状態です。院長・世良の経験では、色味のニキビ跡はホームケア・内服・マイルドな施術でも比較的改善しやすく、凹みは自宅ケアでは持ち上がらないという大きな違いがあります。
「皮膚科の塗り薬を続けているのに治らない」という場合、その跡がクレーターであれば、塗り薬が効かないのは治療の種類が合っていないだけです。逆に、濃く・長期間残っている色素沈着をホームケアだけで消そうとしている場合も、時間がかかりすぎてしまいます。
まずは自分のニキビ跡がどのタイプなのか、どのタイプが混在しているのかを、肌診断機とドクターの診察で確認することが出発点です。
理由1:クレーターのタイプに治療が合っていない




クレーターはアイスピック型・ボックス型・ローリング型の3タイプに分けられ、タイプごとに効果の出やすい治療が異なります。たとえば、ローリング型は皮下の線維組織が皮膚を引っ張っているため癒着を剥離する治療が必要ですが、深く細いアイスピック型は面で治療しても底まで届きません。
「ポテンツァを何回やっても深いクレーターが残っている」という質問を当院もよくいただきます。ポテンツァはニキビ跡治療に欠かせない機器ですが、院長・世良は「ポテンツァだけでは頭打ちになるところがある」と話しています。そこで当院では、ポテンツァにトライフィル(CO2マイクロサブシジョン)やキュアジェット(ジェット噴流による剥離)を組み合わせ、タイプごとにアプローチを変えています。
【見直しポイント】今受けている治療が「自分のクレーターのタイプ」に合っているか。1種類の機器だけを繰り返していないか。
理由2:機器は同じでも「打ち方・出力・薬剤」が違う

「ポテンツァを受けたのに効果がなかった」「むしろ前より肌がくすんだ」という相談も少なくありません。院長・世良によれば、同じ機器でも、出力(RF値)、針の深さ、熱の入れ方(モノポーラ/バイポーラ)、導入する薬剤、ショット数によって結果はまったく変わります。
特に注意が必要なのが「出力が高ければ効く」という誤解です。高周波の熱は真皮層を適度に温めて再生を促すためのものであり、強すぎれば火傷となり、くすみや色素沈着の原因になります。院長は「焼肉と同じで、強火で焼き続ければ焦げる。中火でゆっくり火を通すから美味しく焼ける」と例えています。
また、チップの使い回しや、少ないショット数で「ポテンツァをした」とするケースも業界には存在します。安さだけで選ばず、どのチップを新しく開封し、何ショット打ったかを確認できるクリニックを選ぶことが大切です。
【見直しポイント】施術のたびに肌診断機で状態を確認し、出力や薬剤を調整してもらえているか。施術者が医師か、毎回同じ基準で診てくれているか。
院長がこのテーマを動画で解説しています。
院長のInstagramでも解説しています:「ポテンツァを何回やれば治りますか?」への院長の考え
理由3:治療の間隔が空きすぎている・回数が足りない

クレーター治療は、肌が再生していく1ヶ月前後のサイクルに合わせて継続することで効果が積み上がります。当院の目安は1ヶ月に1回を4〜5回、半年以内。トライフィル単品なら最低5回、トライフィル+ポテンツァの併用でも最低3回、多くの方は5回程度をご案内しています。
「1回治療して3ヶ月空き、また4ヶ月空いて、良くなっていない」という通い方では、最も変化が出やすい時期を逃してしまいます。また、サブシジョンやキュアジェット単独のように赤みのダウンタイムが長い治療は、続けること自体が難しくなりがちです。当院がポテンツァを組み合わせてダウンタイムを短くしているのは、「続けられる治療」にするためでもあります。
【見直しポイント】1〜1ヶ月半に1回のペースで通えているか。「結婚式まで」「就職活動まで」など目標の時期から逆算した計画になっているか。
理由4:ホームケア・生活習慣が治療の足を引っ張っている

クレーター治療は、施術した1ヶ月の間に肌が再生していく過程そのものが治療です。その過程で、落とし切れていないメイク汚れや酸化した皮脂が毛穴に残っていたり、紫外線を浴びて色素沈着を起こしたりすれば、せっかくの治療の結果は出にくくなります。
院長・世良がよく例えるのは「月に1回歯医者に行っても、毎日歯磨きをしなければ虫歯になる」ということ。月1回のクリニックでの治療と、毎日朝晩のホームケア・食事・睡眠・運動は、どちらも欠かせない両輪です。
また、喫煙や飲酒が多い方、加齢により代謝が落ちている方は、同じ治療をしても結果が出にくい傾向があります。治療に加えて生活習慣を整えることで、肌の再生力そのものを底上げすることが大切です。
【見直しポイント】クリニックで指示されたスキンケア・内服を毎日続けているか。「クリニックに来ているから大丈夫」と自宅のケアを後回しにしていないか。
理由5:新しいニキビができ続けている

ニキビ跡治療を始めても、新しい炎症性ニキビができ続けていれば、治したそばから新しい跡ができる「いたちごっこ」になります。当院では、顔全体に繰り返しニキビができている方には、まずニキビそのものの治療を優先、あるいは並行して行います。
特に、膿や熱をもった大きなニキビ、フェイスラインのしこりニキビはニキビ跡になりやすいため、重症の場合はイソトレチノイン内服(医師の管理下で血液検査を行いながら)を検討します。あわせて2週間に1回程度のハイドラジェントルとエレクトロポレーションで毛穴の汚れを取り、肌を鎮静させることで、ニキビができにくい土台をつくります。
さらに大切なのは、ニキビができたら自分で潰さず、クリニックで清潔な針と圧出器で処置してもらうこと。自分で潰すと色素沈着やクレーターになるリスクが高まります。
【見直しポイント】いま新しいニキビができているか。できているなら、跡の治療より先にニキビ治療の計画があるか。
「治らないニキビ跡」はあるのか?院長の考え

他院で「このニキビ跡は治らない」と言われて来院される方もいます。院長・世良の考えでは、年齢による代謝の低下や、喫煙・飲酒などで結果が出にくくなることはあっても、「正しい診断」「正しい組み合わせと順番」「適切な間隔」「ホームケア」がそろえば、多くのニキビ跡は改善を目指せます。
大切なのは、焦って強い治療を1回受けることではなく、肌全体の土台を整えたうえで、段階的に凹みへアプローチしていくこと。肌がゴワつき、くすんでいる状態で凹みだけを治そうとしても、治りも遅く、きれいに見えません。まず肌に栄養と酸素を入れ、柔らかい肌に整えてから残った凹みを仕上げる、という順番が当院の基本です。
年齢を重ねるほど治療には時間とコストがかかるため、「今が一番若い」うちに始めることをおすすめしています。
院長がこのテーマを動画で解説しています。
Dr.世良
【治療内容】トライフィル×ポテンツァ
施術医:世良 融子(SERA BEAUTY CLINIC 院長)
@sera_beauty_clinic @dr.sera_y
症例の詳細:他院で「このクレーターはもう治らない」と言われ諦めかけていた方。3回で改善、現在はキュアジェット×ポテンツァで深いアイスピック型へアプローチ中。
Dr.世良
【治療内容】イソトレチノイン内服+2週に1回ケア+トライフィル×ポテンツァ
施術医:世良 融子(SERA BEAUTY CLINIC 院長)
@sera_beauty_clinic @dr.sera_y
症例の詳細:他院ニードルRFで結果が出なかった方のセラビ式ニキビ跡治療。
当院のニキビ跡治療の進め方

当院では、初回のカウンセリングで肌診断機による撮影と診察を行い、ニキビ跡のタイプ、色味、新しいニキビの有無、生活習慣まで確認したうえで治療計画をつくります。施術は院長が行い、毎回肌の状態を見ながらRF値・針の深さ・CO2量・薬剤を調整します。
治療前にはセラピールやハイドラジェントルで毛穴の汚れを落とし、治療後にはエレクトロポレーションで鎮静・保湿する「3段階」を基本にしているのも、結果を最大化し、ダウンタイムを抑えるためです。
「どこに行っても良くならなかった」という方ほど、まずは現在の肌の状態を正しく知ることから始めてみてください。カウンセリングのみのご来院も可能です。
よくある質問
Q. 皮膚科で処方された塗り薬を続けていれば、ニキビ跡は治りますか?
A. ニキビそのものや軽い色素沈着には外用薬が有効なことがありますが、凹んでしまったクレーターは外用薬では持ち上がりません。クレーターにはクリニックでの治療が必要です。
Q. ポテンツァを5回受けましたが変わりません。もう治らないのでしょうか?
A. クレーターのタイプに対して治療の組み合わせが合っていない、出力や薬剤が適切でない、間隔が空いている、新しいニキビができ続けている、などの理由が考えられます。当院では他院で改善しなかった方も多く診ていますので、一度肌診断機で状態を確認することをおすすめします。
Q. ニキビ跡治療は何回くらい必要ですか?
A. 目安は月1回×4〜5回、半年以内です。クレーターの深さ・範囲・年齢・生活習慣によって前後します。
Q. 年齢が高くても治療できますか?
A. 可能です。ただし代謝が落ちている分、時間とコストがかかりやすく、たるみ治療の併用が必要になることもあります。早めの着手をおすすめしています。
まとめ
- 「治らない」の多くは、タイプの見極め・治療の組み合わせ・出力や薬剤・通う間隔・ホームケア・新しいニキビのいずれかに原因がある
- 色味と凹みでは治療の土俵が違う。凹みはクリニックでの治療が必要
- 月1回×4〜5回、半年以内を目安に、ダウンタイムを抑えた組み合わせで続ける
- 毎日のホームケアと生活習慣が、治療結果の半分を決める
SERA BEAUTY CLINICでは、他院で改善しなかったニキビ跡のご相談も多くお受けしています。「もう治らない」と諦める前に、まずはカウンセリングで肌の状態を確認してみてください。
この記事の監修
SERA BEAUTY CLINIC 院長 世良 融子(せら ゆうこ)
2018年 川崎医科大学卒業/川崎医科大学附属病院勤務。2020年 同附属病院 泌尿器科学 臨床助教、同年 品川美容外科入職。2021年 品川美容外科 品川本院 部長。2024年 SERA BEAUTY CLINIC 院長。
所属学会:日本美容外科学会、日本抗加齢医学会、日本泌尿器科学会
主な学会発表・講演:2022年8月 第40回日本美容皮膚科学会総会・学術大会 講演「マイクロニードルRF治療機POTENZA導入後の当院での治療実績」/2023年5月 KALDAT(韓国レーザー皮膚毛髪学会)発表・パネルディスカッション
※ニキビ跡治療は自由診療(保険適用外)です。本記事で紹介する機器・医薬品には、国内で未承認のものが含まれる場合があります。効果・ダウンタイムには個人差があり、リスク・副作用については診察時に医師が説明します。